in SPIRE 内なる声をきく

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プロローグ5 2013

2013年も色々あった年でした。この年の7月、マッサージの仕事をはじめて1年半くらい経った頃になりますが、最初のお店を辞めることになりました。そこは畑違いの成金土建屋オーナーが知人から儲かるからと勧められてはじめた店だったのですが、パワハラや理不尽が日常茶飯事だったので、最初から長く勤めるべき場所とは思っていませんでした。しかし、私としては未経験者であった自分をセラピストにしてくれた場所でもあり、一定の恩義を感じていたということと、他所で働く自信がつくまではここで腕を磨きたいという思いがあって、我慢しながら働き続けていたのでした。

 

辞めるきっかけはオーナーと口論になったためなのですが、いま思うと、働いていた1年半のうちに私自身の意識レベルが高まった結果、そこにはそれ以上居続けることができなくなったのでしょう。逆にいうと、入店した当時の私の意識は、そのオーナーと彼が支配するあのお店の環境に適合していたということになります。

 

それから2週間ほどして、いま働いているお店に採用されるのですが、そこはそれまで身を置いていた店とは違って、オーナーも含めて働いている人達の雰囲気がとてもよく、それから人の入れ替わりは多かったですが、いまも居心地はよいです。

 

さて、新しい店で働きはじめて約1か月した頃に、突然ひどく体調が悪くなりました。すこし階段を上っただけで激しい動悸がしたり、お客さんを一人マッサージしただけでヘトヘトになるなど、明らかに異常な感じでした。結論からいうと、マッサージをはじめる前の引きこもり期間に糖尿病を発症していたようなのですが、気づかずに放置していてここにきて急激に悪化したということでした。考えてみるとその数年間で激ヤセしていましたし、激しいのどの渇きと頻尿といった症状もあったのですが、体調が悪いという実感がなかったため、病気だとは考えていなかったのです。

 

この時に受けた血液検査の結果は血糖値が580でヘモグロビンa1cが16.8という、いま考えるととんでもない恐ろしい数値でした。この数値だと、多くの人がこん睡状態に陥るそうです。もちろん即入院でした。幸い精密検査の結果、合併症はなにひとつ起こっていないことが判明し、インスリン注射を2週間続け、3週間後に退院となりました。この時、糖尿病が怖い病気であることを知ったこともあり、入院中はずっと医学や健康関連の本を読みふけっていました。また、死についても深く考える機会になりました。

 

いま現在は緩い糖質制限と運動を続けていて、ヘモグロビンa1cは6.5前後で安定しています。ちなみに引きこもっていた当時の体重は80㎏の超肥満体で、入院時は53㎏のガリガリ体形、現在は筋トレで筋肉をつけた67㎏です。痩せていたときは長髪にしていたこともあり、それぞれまったく別人のような容姿でした。

 

続きます。